~食欲をそそる本格的な味わいに出会った一日~
原宿といえばポップカルチャーの街というイメージが強いが、実は隠れた名店が点在する美食の街でもある。今回は、そんな原宿で見つけた本格担々麺の名店「龍の子」での食体験をお届けしたい。
お店との出会い
原宿の喧騒から少し離れた路地裏に佇む「龍の子」。一見すると見過ごしてしまいそうな控えめな店構えだが、のれんをくぐると別世界が広がっていた。店内は落ち着いた内装でテーブル席が配置されている。まさに「隠れ家的名店」という言葉がぴったりの雰囲気だ。

店内の雰囲気
店内に一歩足を踏み入れると、まず香ばしいゴマの香りが鼻をくすぐる。厨房からは絶えず湯気が立ち上がり、職人の手際よい調理音が心地よく響く。店内は、伝統的でありながらも親しみやすい空間作りがなされている。席数はそれほど多くないが、それゆえに一杯一杯に込められた思いが伝わってくる。
担々麺の魅力
ついに運ばれてきた担々麺。その瞬間、視覚、嗅覚、そして期待感が一気に高まった。
まず目に飛び込んできたのは、深みのある赤褐色のスープ。表面には細かくきらめく辣油の粒が美しく浮かび、その下には豊かなゴマの白さが透けて見える。トッピングには、丁寧に炒められたひき肉が鮮やかなネギが彩りを添えている。

一口目のスープは、まさに衝撃的だった。ゴマの濃厚なコクと、じわりと舌を刺激する辣油の辛味、そして奥深い鶏ガラの旨味が三位一体となって口の中に広がる。辛さはあるものの、決して暴力的ではなく、むしろ食欲を増進させる絶妙なバランスだ。
麺は中細のストレート麺で、適度なコシがありながらもスープとの絡みが抜群。一口すすると、麺に絡んだスープの旨味が口いっぱいに広がり、思わず次の一口に手が伸びてしまう。ひき肉は丁寧に炒められており、肉の旨味と香ばしさが担々麺全体の味わいを一層引き立てている。
おすすめポイント
「龍の子」の担々麺の最大の魅力は、その完成度の高さにある。辛さ、旨味、コク、すべてが絶妙なバランスで調和されており、最後の一口まで飽きることがない。また、店主のこだわりが随所に感じられ、一杯の担々麺に込められた情熱が伝わってくる。
さらに、原宿という立地でありながら、落ち着いて食事を楽しめる環境が整っているのも大きなポイント。観光地の喧騒を忘れて、じっくりと味わうことができる貴重な空間だ。
まとめ
原宿「龍の子」での担々麺は、まさに「美食との出会い」だった。ポップカルチャーの街として知られる原宿に、これほど本格的で心に残る担々麺があることに驚かされた。辛さと旨味の絶妙なハーモニー、丁寧に作られた一杯からは、料理人の真摯な姿勢が伝わってくる。
次回原宿を訪れる際は、ぜひまた「龍の子」の暖簾をくぐりたい。そして、あの忘れられない担々麺の味を再び堪能したいと思う。原宿で本格的な担々麺を求めるなら、「龍の子」は間違いなくおすすめできる一店だ。
