礼文島の最果てで、部屋から利尻富士を独り占め

宿泊

出張の合間を縫って、ずっと行ってみたかった礼文島へ。日本最北の離島に建つ宿「花れぶん」に一泊してきました。結論から言うと、眺望も料理もぜんぶ規格外。旅先での食体験レポートを続けている自分でも、久しぶりに「これは書き残しておかないと」と思わされた一軒です。

まず部屋。通されたのは海側のお部屋で、窓いっぱいに利尻富士(利尻山)がドーンと構えていました。海を挟んで浮かぶ独立峰のシルエットは、まさに「利尻富士」という愛称そのもの。チェックインしてから夕食までの時間、コーヒー片手にただ山と海を眺めているだけで、旅の疲れがスッと抜けていきました。天気次第では拝めない絶景なので、これに出会えただけでも来た甲斐がありました。

この眺めを自分の目で確かめたい人は、早めの予約が正解です。海側の部屋は人気なので、空室があるうちに押さえておくのがおすすめ。

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夕食コースが、まさに礼文の海のフルコース

そして本命の夕食。料理長・伊藤修さんによる献立は、礼文・利尻の食材をこれでもかと詰め込んだ内容でした。順番に紹介していきます。

口火を切る先付は、礼文・利尻島産のむらさきうに。冷たく澄んだ海で育ったウニは、雑味がなくて甘みだけがスッと舌に残る。これがいきなり出てくる時点で、この宿の本気度が伝わってきます。

続く前菜がまた楽しくて、礼文島産のいくら醤油漬け、パテとチーズのピンチョス、ほっけの飯寿司、鱈の子時雨煮、干柿のバター挟み、カリフラワーの酢漬け、カスベの南蛮漬けと、和と洋が入り混じった小皿がずらり。飯寿司やカスベといった北海道の郷土食材に出会えるのも、旅の醍醐味です。酢の物は礼文島産の蛸のマリネで、箸休めにちょうどいい爽やかさ。

お造りは牡丹海老・帆立貝・蒸し鮑・サーモン・にしんの豪華な盛り合わせ。とろける牡丹海老と、火を入れた蒸し鮑の食感の対比がたまりません。

温かい料理も攻めています。魚料理は礼文島産の鮑ときのこのグラタン。磯の香りとチーズのコクが合わさって、これは反則級のおいしさ。肉料理は黒毛和牛の炙り焼きで、海づくしのなかにしっかり肉のごちそうも。温物のポテト饅頭、地魚の礼文島産ほっけの煮付けと、地のものが最後まで続きます。

御食事は満月農園の「ななつぼし」に香の物と清汁。締めの水菓子は豊富牛乳のプリンにハスカップソース。北海道らしい乳製品と道産ベリーで、甘い余韻まで抜かりなし。気づけば、全部が礼文・利尻・道北の食材で組まれた「ご当地フルコース」でした。

感動は夜だけじゃなかった。朝食にもウニ

正直、夕食であれだけウニを堪能したので朝はもういいかな…と思っていたら、朝食にもしっかりウニが登場。ウニの茶碗蒸しとは、なかなかの贅沢。夜と朝、二度もこの土地のウニに感動できるなんて、ウニ好きにはこれ以上ないおもてなしでした。

まとめ|眺望も食も“礼文まるごと”を味わえる宿

部屋から利尻富士を望み、夜は海の幸のフルコース、朝はまたウニ。花れぶんは「眺望」と「食」のどちらかではなく、礼文島という土地をまるごと体験させてくれる宿でした。最北の離島までの道のりは決して楽ではないけれど、それを差し引いても行く価値のある一泊です。

礼文島は宿の数が限られていて、シーズン中はすぐ埋まってしまいます。「行ってみたい」と思ったら、まずは空室と料金だけでもチェックしておくのがおすすめです。

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